「一度ホワイトニングをすれば、その白さは、永久に続く」。そう期待している方も、いるかもしれませんが、残念ながら、それは、大きな誤解です。歯科医院で行う、本格的なホワイトニングも、その効果は、決して、永久的では、ありません。私たちの歯は、日々の食生活や、生活習慣の中で、常に、再び色がついてしまう「再着色」のリスクに、晒されているため、時間の経過と共に、少しずつ、元の色へと戻っていきます。これを、「色の後戻り」と呼びます。この後戻りの、主なメカニズムは、二つあります。一つは、ホワイトニング直後の、歯の特性によるものです。ホワイトニング剤によって、歯の表面を保護している「ペリクル」という、薄いタンパク質の膜が、一時的に、除去されます。ペリクルが、再生されるまでの、24時間から48時間は、歯の表面が、外部からの色素を、スポンジのように、吸収しやすい、非常に無防備な状態になります。この期間に、コーヒーや、赤ワインといった、色の濃いものを、摂取してしまうと、急激な後戻りを、引き起こします。もう一つは、より長期的な、再着色です。日々の食事に含まれる、色素(ポリフェノールなど)や、タバコのヤニといった「ステイン」が、再び、歯の表面に、少しずつ、蓄積していきます。色の後戻りのスピードは、選択したホワイトニングの方法や、その人の、食生活によって、大きく異なります。一般的に、1回の施術で、一気に白くする「オフィスホワイトニング」は、色の後戻りも、比較的早く、その効果は、3ヶ月から6ヶ月程度で、薄れてくると、言われています。一方、じっくりと、内部から白くしていく「ホームホワイトニング」は、色の定着が良く、半年から1年、あるいは、それ以上の期間、白さを維持できることが、期待できます。この、避けられない後戻りと、戦い、白さを、一日でも長く、維持するためには、着色性食品を、避けるといった、食生活への配慮や、定期的な「プロフェッショナル・クリーニング」、そして、ホームホワイトニングによる「タッチアップ(追加のホワイトニング)」といった、地道な、メンテナンス努力が、不可欠となるのです。
効果は永久ではない、「色の後戻り」という現実との戦い