歯のホワイトニングについて、多くの人が抱く、もう一つの、大きな誤解。それは、「ホワイトニングをすれば、誰でも、モデルや、芸能人のような、陶器のような、真っ白な歯になれる」という、過度な期待です。しかし、現実には、ホワイトニングの効果の現れ方には、大きな「個人差」が存在し、その人が、達成できる「白さ」には、生まれ持った、限界がある、という事実を、冷静に、受け止める必要があります。この個人差を生む、最大の要因は、その人の、遺伝的な「歯の質」と、「元の歯の色」です。特に、歯の内部にある「象牙質」の色は、肌の色と同じように、人それぞれ、異なり、もともと、黄色みが強い人もいれば、比較的、白っぽい人もいます。ホワイトニングは、この象牙質の色を、漂白するものですが、元の色が、濃い場合は、白くなるまでに、時間がかかったり、白さの限界点が、低くなったりする傾向があります。また、「エナメル質」の質も、仕上がりに影響します。エナメル質の、透明度が低い、白濁したタイプの人(エナメル質形成不全など)は、ホワイト-ニングに”よって、その白濁が、さらに強調され、色ムラのように、見えてしまうこともあります。そして、中には、ホワイトニングの効果が、ほとんど、期待できない、あるいは、全く効かない、特殊なタイプの「変色歯」も存在します。その代表格が、幼少期に、テトラサイクリン系という、抗生物質を服用したことが原因で、歯が、灰色や、茶色、あるいは、縞模様に、変色してしまっている「テトラサイクリン歯」です。この、内部の、深い部分からの変色は、通常のホワイトニングでは、白くすることが、非常に困難です。また、虫歯や、外傷で、歯の「神経が死んでいる歯(失活歯)」も、内側から、黒ずんでくるため、表面からのホワイトニングでは、効果がありません。そして、言うまでもなく、セラミックや、レジンで作られた「人工の歯(被せ物や詰め物)」は、ホワイトニングでは、一切、白くなりません。ホワイトニングを、始める前に、歯科医師による、適切な診断を受け、自分の歯が、どのくらいの白さまで、到達できる可能性があるのか、現実的なゴールを、共有すること。それが、施術後の「がっかり」を防ぎ、満足のいく結果を、得るための、最も重要なステップなのです。
誰でも真っ白になれるわけではない、「効果の限界と個人差」という壁